遠賀の雫・遠賀の雫〜第二章〜

遠賀の雫

遠賀町の特産づくりを目指して…

「これまで他町へのお土産を持っていく際、遠賀町独自のお土産がなく、ずっと悔しい思いをしていました。」と、JAおんが青年部の古野修さんは、当時を振り返って、そう語ってくれました。
「遠賀町ならではの特産品をつくりたい」、そんな思いからJAおんが青年部と遠賀町商工会青年部の異種業種の皆さんが集まり、「遠賀町青年部活性協議会」を組織して特産品づくりの企画が立ち上がりました。
遠賀町の豊かな豊かな田園と遠賀川という、二つの魅力が融合した特産物をつくる…、試行錯誤の末、お酒が選ばれました。

一年目の苦労

雄町米

お酒の原料には九州では珍しい「雄町米」を使用することに決まりました。しかし、「雄町米」は珍しいお米のため、まず種を手に入れるのに苦労したそうです。やっとの思いで手に入れた「雄町米」ですが、今度はつくったことのある人がいないため、育てるのにも苦労があったそうです。「雄町米」は通常の水稲よりも約40センチほど背丈が高く、取り組んだ初年度は台風が稲の開花時期に来たため、倒れた稲をみんなで起こし結んだそうです。

現在では福岡県育成品種の「夢一献(ゆめいっこん)」を栽培し、
より福岡らしいお酒造りに挑戦しています。

「遠賀の雫」の完成!

期待と不安の中、ようやく2000年3月に完成した吟醸酒。完成したお酒を目にして、古野さんたちは、みんななんとも言えない嬉しさでいっぱいだったそうです。
お酒が出来た後は、名称を決めなければなりません。名称は遠賀町、商工会、JAなどさまざまな広報で一般公募されました。その結果200通を超える応募の中、一番多かった「遠賀の雫」が採用されました。
名称の次はラベル画の決定です。名前が「遠賀の雫」ということで、稲穂が水面にあたって、波紋が広がっている様子が描かれました。このラベル画には稲穂がつくった波紋のように、このお酒を皆さんに広げていくという思いが入っています。

「遠賀の雫〜第二章〜」

「遠賀の雫」が完成し、約1年半後「雄町米」を使った焼酎「遠賀の雫〜第二章〜」が完成しました。こちらのラベルにはJAおんが女性部の皆さんが、環境に配慮し作られているケナフ紙を使用しました。またラベル画には遠賀町在住の彫刻家の、境貢さんにお願いをし「遠賀だるま」を採用しました。こうしてようやく遠賀町を愛する皆さんの熱い思いの詰まった本格焼酎が誕生しました。今後はラベル画に信行真哉さんのお地蔵さまの絵を採用し、種類が増えていく予定です。

是非味わってください!

遠賀町商工会の柳本信敏さんによると、「雄町米」でつくった「遠賀の雫」は、辛口でのどごしがよく、酒好きな人に喜んでいただける日本酒で、「遠賀の雫〜第二章〜」はお米から作られているので、焼酎特有の匂いがなくほのかにフルーティーな味で、後味もよくクセのない飲みやすい焼酎だと2種類とも褒めていただきました。

今後も遠賀で丁寧に育てた酒米「雄町米」を使った、「遠賀の雫」と「遠賀の雫〜第二章〜」を遠賀の特産品として育てていきたいと思います。